2010年2月

加茂錦のお話 3

加茂錦酒造のポスター5枚です。


 


 


 


 

モニターでは分かりにくいかも知れませんが
モデルの方たちはお酒を飲んで赤い顔をしてらっしゃいます。
一見普通の肖像写真のようですが…、というコンセプトです。
このポスターでいままで届かなかった
新しい客層(女性や若い方など)にアプローチするのが狙いです。
 
写真:伊藤菜衣子(Saiko Camera
レタッチ:石井春奈(Lune)
ヘアメイク:スガタクマ、風間久美子(2枚目のポスター)
撮影にご協力いただきましたみなさま、誠にありがとうございました。

加茂錦のお話 2

経営戦略とデザイン戦略をきちんとマッチングさせる為に商品だけでなく
ロゴマークをデザインし直し(上記)、ポスターも制作しました。
ロゴマークなどをきちんと機能させれば加茂錦の伝えたいことをもっと明確に伝達できるからです。

日本酒のデザインの難しさは「伝統性」と「現代性」にあります。

例えばIT会社のロゴをデザインしてくださいと言われた場合には日本の伝統性とはほとんど関係なく
デザインできると思います。なぜならITの出自が伝統文化とは無縁だからです。

しかし日本酒は連綿と受け継がれている日本文化と密接に関わってきました。
古事記では八岐大蛇を退治する重要なモチーフとして登場しますし、
現在でもお祝い事や神事等とは切っても切れない関係です。

そういう歴史的背景を持つデザインは実はデザイナーがうかつに手を出せない畑でもあります。
きちんと日本文化を理解し、良い部分を受け継がなければ
表面だけをまねた薄っぺらいものになってしまうからです。
いわばフェイクの表層だけのデザインは短期的に売れことはあるかも知れませんが
市場で長く戦うのは難しいでしょう。
かと言ってありきたりの筆文字で描かれたロゴだと他社製品と差別化ができません。
市場で長く戦えるというのが「現代性」の意味です。

いかに新しい価値を作れるかが重要なポイントなので市場で埋もれてしまっては意味がありません。
ロゴをデザインし直したのもそういう理由からです。

新しいロゴを作るにあたって加茂市を数日かけて探索し、イメージを固めました。
新潟県中部に位置する加茂市は「越後の小京都」と呼ばれるなかなか風情あるところです。
名前の加茂も古くからゆかりがある京都に由来し、街の中心を粟ヶ岳を源泉とする加茂川が流れます。
加茂錦のお酒はその加茂川の伏流水を使って作られます。

ロゴマークでそのストーリーをビジュアライズしました。
上部の山が粟ヶ岳で、流れるようなラインは加茂川を表しています。

下部のラインは「加」の中国の古い文字の偏を用いています。

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