2011年8月

安縵法雲/Aman fayun

世界に点在する23それぞれのAman resorts
建てられる場所と強く結びついているのは広く知られていることである。
Amanという同じ傘の下にありながら、ひとつとして同じコンセプトはなく
それぞれの地域に根ざしたローカリティをリゾートにうまく取り入れることで
独自のホスピタリティを提供することに成功してきた。

例えばバリのモヨ島にあるアマンワナではテントに宿泊する。
リゾートでテントとは外連味たっぷりだと思うかもしれないが
その理由はこの島の手付かずの自然を存分に楽しんでもらいたいというコンセプトから来ている。
旅行者は究極的には訪れた国の地域性を感じるために旅行するので
宿泊施設でも地域の文化に根ざしたホスピタリティを感じたいと思っている。
そのことを知っているAmanにとっては
自然が豊かな場所なら雨の音や風を感じられるテントを宿泊に用いることは
当然の発想といえるかもしれない。

かかるAmanが今回の出張先の杭州にあると聞くと、
素通りすることはなかなか難しく、投宿することにした。

中国にはもう一カ所、北京の紫禁城の近くに
宮廷のゲストハウスというコンセプトで展開しているAman at Summer Palaceがある。
一方の杭州のAman fayun(アマンファユン)はお寺のエリア内にあり
他のAmanがプライベートを重視する中、ここは地元融合型のひとつの村がコンセプトとなっている。
古くからお茶の栽培に従事してきたひとつの集落をリゾートとして利用しているので
お坊さんや近隣の人々がリゾート内を通ることが可能なのだ。
いかにもリゾートと言うよりはどちらかというと簡素でしっとりと落ち着いた印象が強く、
けっこう日本人好みかもしれない。


一風変わったフロント


ロビー


ロビー周りのしつらえ

アマンに着き、部屋の用意ができるまで受付の横のロビーで冷えたお茶を飲みながら窓の外を眺める。
職業病として自分がいまいる空間のつくられ方を分析したい欲求にかられるけれど
心地よさの方が前に出てそんなことはどうでもよくなってしまう。
石の床に置かれる木製の家具、独特な形の照明、建具や柱の素材感など
全てが調和していることはよくわかる。

受付の棟を出ると森のような所を抜けて小川を渡り客室まで案内される。


amanではリゾート開発する際に木は一本も切らないらしい

小川沿いの道を挟み両側に点在している客室はそれぞれ建物の形が異なっていて、
自分の客室へ行くにはやや階段をのぼりいくつかの角を曲がらなければならない。
画一化されたリゾートとは違って
中国の本当の村に住むようなリアリティを感じさせてくれることが新鮮で面白い。


この建物が客室


中は50平米くらいの広さのワンルーム。

写真には撮らなかったけど大きめのベッドとシャワールームがある。

豪華絢爛なホテルというと金ピカでデコラティブで
無駄なところにお金をかけましたというところが多いがここは違う。
この空間や調度品はあくまで文化や地域の文脈をきちんと守っているようにみえる。
そういう意味で「おしゃれ」とか「かっこいい」とかいう言葉はにつかわしくないだろう。
地域性に基づく文化や環境を丁寧に吟味、取捨選択して
良質なサービスとホスピタリティを提供しようとするその姿勢は表層的な言葉では表せないし、
もっと深い問いを投げかけられているように感じるからだ。

「地域性や伝統性のうえに乗っからないサービス(表現)などあるだろうか?」
「お金をかけていることが分かりやすい形で表現されていないと
 高級感や上質さは成立しないのだろうか?」
「本物とはなんだろう?フェイクとはなんだろう?或いは本質とはなんだろう?」と。

上記の問いは他同業種だけでなく芸術や建築やデザインを含む
全て表現活動にも向けられたもののように感じる。
そういう問いを投げかけれられることが他のリゾートとは一線を画し、
さらにはただのリゾートであることを超えているのだろう。

Amanにどうしようもなくはまってしまっている人のことを
アマンジャンキーというらしい。
困ったことに今回僕も行ってみて立派にジャンキーになってしまった。

その理由のひとつに問題を提起し、その解答をも同時に持つ
Amanの姿勢があるのは間違いないだろう。


図書館


図書館入り口付近


読書室


唯一リゾートっぽいプール

帰国

無事に中国から戻ってきました。

今回はプレゼンのための訪中。
7〜8割はOKで喜んでいただきました。
よかった、よかった。
ブログアップできなくてすみませんでした。

いやー、しかしビジュアルコミュニケーション(デザイン)って
あんまり国境とか関係ないですね。
ビジュアルって理屈じゃないので
いろいろなものを超えることができるんだなあと感じました。

特に中国の場合は漢字圏なので、言語のギャップもそんなに無いと思います。

これから安定して落ちていく日本のGDPの中で
きちんと収益を上げようと思うと必然的に海外に出て行かないといけなくなります。
今回仕事をしてみて
中国という国が漢字圏で、人種も似ていて、
距離も近い(北京や上海なら飛行機で約3時間、時差も1時間)ってのは
日本にとってラッキーなことだと思いました。
逆にヨーロッパ圏で遠くて人種も言語も違うってなると大変ですからね。

ま、他にもいろいろと考えることがあったので
後日まとめてアップしたいと思います。
 

以下備忘録

◎8月1日
東京

上海
↓ 車
杭州

◎8月2日
杭州
amanfayun泊

◎8月3日
杭州
↓ 高速鉄道
上海

◎8月4日
上海

◎8月5日
上海

東京

件の高速鉄道にも乗りました。(汗)
えーと、意外と快適です。。
 

ご連絡関係

本日より金曜まで再び中国に行ってきますので
ご用がある方はメールでお願いいたします。

出張期間 8/1〜8/5

ご迷惑をおかけします。
一人でやってるものですみません。

余裕があればブログアップしたいと思います。
今回はどんな中国に会えるか楽しみです。

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